冷めたピザとタロットカード:SNSのやり取りから親友を取り戻した夜
深夜1時47分。青白いスマホの光を浴びながら、2014年の恥ずかしい写真をスクロールしている自分に気づく。画面の中では、派手なキャップを被った自分と親友のサムが、24時間営業のファミリーレストランで鼻からジュースが出そうなほど大爆笑している。けれど、今のサムとのメッセージ履歴を開いてみるとどうだろう。短尺動画や猫の動画、そして先月交わした「近いうちに遊ぼう!」という具体的な日付のないやり取りが並ぶばかり。社会人になれば仕方のないことかもしれない。お互い忙しくなり、気力も減り、気づけば一番の親友が「面白い動画を送り合うだけのペンパル」になってしまっているのだ。
そんなマンネリを破るには、気のないメッセージをもう1通送るだけでは足りない。カフェでお茶をするにしても、どこか時間に追われてしまう。必要なのは、冷めたテイクアウトの料理を広げ、お腹が痛くなるまで笑い、これからのことを語り合える理由だ。ふたりの間の空気を和ませ、一緒に夢中になれる「形あるもの」が必要だった。
先週の金曜日、サムが部屋に遊びに来たとき、私は棚から「彫刻入り木製キープセックボックス」を取り出した。松の木で作られた箱は、カチッと心地よい音を立てて開く。中には、パメラ・コルマン・スミスが描いた色鮮やかで伝統的な絵柄が、厚手のマット紙に印刷された新品の78枚組タロットカードが入っている。一緒にスマホの画面を眺めるのは仕事の延長のようだが、テーブルの上で厚みのあるカードをめくるのは、ボードゲームに興じる夜のようなワクワク感がある。
思い出話とピザの耳
運命の相手を占うようなスピリチュアルなノリは抜きにして、私たちは友情に焦点を当てたタロットリーディングを始めることにした。忘れかけていた過去の思い出を呼び覚まし、今の少し気まずい距離感を吹き飛ばすためのオリジナルの友情スプレッドだ。
78枚のカードを3回シャッフルし、サムに山札を切ってもらった。テーブルの上に最初に開かれたカードは「カップの3」。カードの意味を調べる間もなく、サムは大爆笑した。その一枚で、残高4ドルと浴槽に張った氷しか用意できなかった、大学時代の寒すぎる1月のビーチパーティーの記憶が一瞬で蘇ったのだ。それから40分間、私たちは一度もスマホを見なかった。忘れていたドライブ旅のこと、ひどい元カレのこと、サムが面接の直前に前髪を鮮やかなオレンジ色に染めて失敗したときのことなど、思い出話が止まらなかった。
これからの関係を描く友情ゴール
昔の思い出に浸るのも楽しいが、大人の友情には「これから」の計画も必要だ。そうでないと、月曜の朝にはまた猫動画を送り合う関係に戻ってしまう。そこで、友情のゴールを設定する3枚引きのスプレッドを試してみることにした。木製のテーブルの上に並べたのは次の3枚だ。
- 1枚目(課題):ペンタクルの4。自分たちの休日の予定を宝物のように抱え込み、突発的なお出かけの余白を作ろうとしていなかったことに気づかされた。
- 2枚目(行動):ワンドの8。素早く、思い切った決断。もう「来月あたりね」で終わらせない。その場ですぐに、7月のライブのチケットを予約した。
- 3枚目(共通の目標):愚者。難しく考えず、ふたりで新しい体験に一歩踏み出すこと。まずはノートPCを持たずに週末キャンプへ行くことから始めることに決めた。
「手に触れられるもの」がもたらす効果
カード自体が魔法のように関係を修復してくれるわけではない。カードはあくまで「会話のきっかけ」だ。ふたりの間にカードを一枚置くだけで、余計なプレッシャーが消え去る。ぬるくなったスープを挟んで相手の目をじっと見つめながら重い話をする必要はない。厚手のカードに描かれたアートを見つめながら、普段なら照れくさくて言えないようなことも自然と口にできるのだ。
話し終えたら、カードを木製キープセックボックスに戻す。マグネット式の蓋がパタンと静かに閉まり、ペットのいたずらやコーヒーの飲みこぼし、棚のホコリからカードを守ってくれる。次のピザナイトまで大切に保管しておこう。
友達がタロットを不気味に思ったり、スピリチュアルすぎると感じたりしませんか?
手相をみたり、占い師のふりをする必要はありません。歴史ある絵画が描かれた「トークカード」として扱えば十分です。ピザを食べながら遊ぶちょっとしたゲーム感覚で紹介し、カードを数枚引いて昔話を咲かせ、終始軽いトーンで楽しむのがコツです。
何ヶ月も話しておらず、距離を感じている場合でも効果はありますか?
効果的です。気まずい世間話を飛び越えることができるからです。「最近仕事はどう?」といった定型文を繰り返す代わりに、カードが具体的な話題や共通の思い出、突飛な未来の予定を引き出してくれるため、一瞬で場の空気が和らぎます。
リーディングにはどれくらいの時間がかかりますか?
ランチタイムに15分でサクッと3枚引きをするのもいいですし、お酒を飲みながら2時間じっくり語り合うのも自由です。ペースは自分たち次第で、難しいルールに縛られることもありません。
